つなげよう!命の道

12月の下旬、下安家道路工事インフォメーションセンターに伺いました。
これは平成26年から工事を開始している三陸沿岸道路の野田久慈道路約25kmにおける
浜山トンネル(仮称 1582m)、安家トンネル(仮称 997m)、新安家大橋(仮称)の
現場の整備効果や工事の方法を伝える施設として昨年7月に設置されており、
今回は国道45号下安家道路工事作業所長の佐々木さんに説明をしていただきました。
インフォメーションセンターの中に入るとたくさんのパネルで工事の概要、工事に使用した
新技術や新工法などがわかりやすく紹介されています。
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現在浜山トンネルは約500m掘られているのに対し、安家トンネルは10m程度のみ
掘られていて、今年から本格的な作業に入るそうです。
工期は来年の3月あたりまでの予定になっているそうですが、追加・変更・修正で
1年程度かかり、平成30年の3月くらいまでかかるということでした。
その他いろいろな話を聞くことができましたが、全てを話してしまうと行った際の楽しみが
減るので、とりあえずここまでにしておきます。emoticon-0100-smile.gif
また、このインフォメーションセンターにはパネルの他にも様々なものが展示されています。
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まずは各地の貫通石。貫通石とはトンネルが貫通した際の石を記念品として工事関係者に
配るもので、貫通石を入れ込み名前を入れた置物のようなものから朱肉入れ、さらには
USBケースなど工事現場により様々なものを作成するようです。
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貫通石は無事に貫通したということで古い言い伝えにちなんで安産のお守りとしても
珍重されてきたそうで、最近では「難関突破」、「初志貫徹」などの意味合いから学業成就の
お守りとしても用いられているそうです。
また、小さいお子様連れの方には嬉しい建設機械の模型の展示物もあります。
普段は見る事ができないような精巧な建設機械の模型があり、工事の説明はまだ難しい
お子さんでも十分に楽しめます。
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この他にも工事で使用するダイナマイトの模造品や工事の際に着用するヘルメットや
プロテクターなども展示されていました。
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インフォメーションセンターのすぐ脇にはビューポイントがあり、トンネルの形状をした屋根に
山を切り崩した際の野田村の木材を使用したテーブルとイスなどが設置され、ちょっとした
休憩スペースになっています。

続いて工事中の浜山トンネル内部へ。
入口には防音扉があり、発破の際には防音扉を閉めることで音や振動を減らし、
近隣にお住まいの方に配慮し作業を進めているそうです。
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また、入口の脇にあるトンネル粉塵・排気ガス清浄装置でトンネル内の工事で出た粉塵や
排気ガスをきれいに洗浄し抗外へ排出するなど環境にも配慮していました。
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我々もヘルメットと防塵マスクを装着し、いよいよトンネル内へ入ります。
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トンネル内には工事で大活躍する最新鋭の大型重機が停まっています。
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実際に使われている機材は大きく迫力満点!!薄暗い中、使用感とむき出しのコードなどの
感じはまるで巨大なエイリアン!?のようでした。
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発破の点火場所(退避場所)や電源台車などを見ながら奥へ進むと掘削場所に到着。
作業員の方々が黙々と作業をされていました。
ちなみに冬場の外とトンネル内だとどちらの気温が高いと思いますか?
答えはトンネル内。トンネル内は冬場でも14℃前後あり、夏場でも20℃くらいで
以外と快適な作業環境だそうです。
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トンネル見学が終わり、新安家大橋(仮称)の基礎工事の現場へ。
まずは現場事務所でケーソンの工法について話をうかがいました。
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新安家大橋は下安家漁協の孵化場の下流に橋脚部分で地上約30mの高さで
(下安家の三鉄の鉄橋よりも若干高いそうです)、橋脚が高いということはそれだけ深く基礎も
根入れをしないと持たないということで、ニューマチックケーソン工法という方法で施工を
しているそうです。
通常の基礎であれば土止めなどをして堀り下げ、下からコンクリートを上げていくのですが、
この場所は川の近くということもあり地下水と岩盤があるということで橋梁の基礎の一番下に
コンクリートで囲まれた約60畳程度の作業場を作り、作業場の中で電動のバックフォーで
土を掘ることで自然に重みで下がっていき、堀った土は特殊なシャフトから出しながら
掘り下げていく、というのがニューマチックケーソン工法です。
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この際作業室には地下の水圧に見合う圧縮空気を送り込んで水の浸入を排除しながら
作業をするため、作業後は気閘室(きこうしつ)という部屋で減圧し、作業員の方が
減圧症にならないようにしています。
ちなみに作業場内に空のペットボトルを持ち込んだ場合、潰れてしまうそうです。
また、作業場内の様子や気閘室などの様子を映すモニターやガスをチェックする計測器などで
2つの橋脚の作業場を現場事務所内で確認できるようになっていました。
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トンネルの掘削工事も橋脚の基礎工事も安全や環境などに配慮しながら進めていく
大変な作業です。
我々の交通の便を良くするために日々尽力されている皆さんは日本全国から集められた
優秀なスタッフが結集したチームです。
そんな皆さんが地域の皆さんの生活が1日でも早く再建できるよう「つなげよう!命の道」を
肝に銘じ日々作業されています。
完成するのはまだもう少し先ですが、素晴らしい技術と作業されている方々の努力の結晶である
下安家道路を感謝しながら走ることができる日が楽しみになった取材でした。
世界一とも言われる日本のトンネル掘削技術を皆さんも一度見に伺ってみませんか?
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下安家道路工事インフォメーションセンター
場所/岩手県九戸郡野田村大字玉川第3地割 地内
開設期間/平成29年3月まで(予定)の毎週土曜日10時~15時
インフォメーションセンターの見学は事前連絡なしで上記の通り可能ですが、
トンネル内を見学されたい場合は事前に申し込みが必要になります。
申し込み及びお問い合わせは
国道45号下安家道路工事 戸田・大豊特定建設工事共同企業体
0194-36-1250
担当/佐々木所長、または工務杉山さんまでご連絡してください。


それでは国道45号下安家道路工事の様子を動画にしましたのでご覧ください。

※端末によって上手く閲覧できない場合がありますが、その場合はこちらをご覧ください♪

                                      (もりりん)
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Commented by mana at 2016-01-15 12:48 x
もりりんさん、初めまして。
とってもためになる現場リポートですね。
トンネル工事の現場は実家の近くにあり、付近迄は行きましたが、
中がどうなっているのか気になっているとこでした。
夜中にも発破作業があったりするらしく、ドォォーーンという音に驚くと、母が言ってました。
Commented by nodakurashi11 at 2016-01-20 17:22
manaさま
コメントありがとうございます。
夜間の発破作業の件は伺ってきませんでしたが、防音扉で音や振動を
減少させたり、トンネル粉塵・排気ガス清浄装置で粉塵や排気ガスを
きれいにしてから坑外へ排出しているということでした。
お時間がありましたらお申込みの上、トンネル内見学をされてみては
いかがでしょうか。

コメントをいただくことが我々の活力となりますので、これからも
よろしくお願いいたします。
by nodakurashi11 | 2016-01-15 08:57 | 何でも体験取材 | Comments(2)